防災・災害時に運用されるドローンの飛行性能が向上
NECエナジーデバイス株式会社は2016年9月26日、業界に先駆けて、実運用が可能な業務用ドローン向けリチウムイオン二次電池のプロトタイプを開発したと発表した。
これは、NECエナジーデバイスが、長年にわたる動力用リチウムイオン二次電池の開発で培ったノウハウを基に新たに開発したもの。出力や安全性はもちろん、エネルギー密度を高めることで、ドローンの軽量化を実現する。
昨今、テレビ番組の空撮などで注目され始めたドローンは、従来人間が行けない場所や危険な場所などへ、低コストで送り込むことができるため、防災・災害現場の監視や救援物資の輸送用に大活躍している。
飛行時間・飛行距離が約33%向上
このドローンの飛行時間や飛行距離を伸ばすためには、駆動するための電池容量の大型化や軽量化、どのような天候時も安定的に飛行するための高出力化、運用コストを低減するための長寿命化などが求められている。
リチウムイオン二次電池は、従来ドローンに採用されているリチウムポリマー(Li-Po)二次電池に比べ、2倍以上飛行が可能なうえ、低温環境にも強いので、空撮用や地形モニター用のほか、輸送用や農薬散布用といった、本格的な実運用が可能となる。
今後は、さらに実際の自然環境下での長距離飛行や急峻な上昇下降を含む加速飛行などの試験を繰り返すことにより、性能、信頼性の向上を図り、量産化につなげていく。
NECエナジーデバイス、業務用ドローンに最適なリチウムイオン二次電池を開発: ニュース - NECエナジーデバイス
http://www.neced.co.jp/news/20160926.html